講座製作者の声:めっきは非常に優秀であり、技術発展を密かに支えている~製造のプロを目指す人のための めっき加工~
2019/07/05
クロスラーニングの講座制作者である株式会社ディベロップメント代表取締役の片貝竜也先生に、これまで制作していただいた製造・物流系の講座について、1講座ずつ製作時の思いや講座のご紹介していただきます。
本号では、「製造のプロを目指す人のための めっき加工」についてご紹介していただきます。
目次
めっきの歴史は非常に古い
皆さんの家庭の水道の蛇口はどんなものですか?
もしかしたらめっき加工されたものであるかも知れません。
めっきは日常生活の中に溶け込んでおり、非常に様々な場面で使われています。
皆さんも何気なくめっき製品に触れていることでしょう。
めっきの歴史を調べてみると非常に古いことがわかります。
なんと紀元前に遡ります。一説には紀元前1500 年、紀元前700年とも言われています。
めっきは紀元前から実施されてきたからといって決して古い技術と決めつけてはいけません。
めっきは現在ではなくてはならない技術です。
もし、めっき技術がなかったとすると・・・金属が錆びます。
ツルツルな綺麗な表面を作るのは難しくなり値段が上がります。
モノの内面の防食性を保つことは難しくなります。
様々なところに使われている電子部品を作りにくくなります。
携帯電話の高周波ノイズが問題を引き起こします。
車の前方部分にある銀色の部分も多くがめっきです。
めっきがなければ綺麗な装飾ができません。
めっきは錆を防止するだけでなく、めっきだからこそ出来る装飾などもあるのです。
めっきというのは非常に優秀であり、現在の技術発展を密かに支えています。
そのめっきにも様々な種類があります。目的に合わせて種類を変えて世の中の役に立っています。
装飾性の高いめっきをしたい時には光沢ニッケルめっきや金めっき、装飾銀めっきなどが用いられます。
摩耗に強くしたいのであれば亜鉛めっきなどが用いられます。
抗菌性を考えるとクロムめっきなどが用いられます。
色々と用途によって用いられるめっきも異なるのです。
だからこそめっきが様々な製品で使われているのです。本当に優秀な技術です。
自分が実施している作業の意味を理解する
ものすごく綺麗に出来るめっきであっても簡単には出来ないものです。
そこには技術が必要であるのです。
技術を身につけるためには経験ももちろん必要ですが、基本的な知識も必要です。
例えば、めっきの工程です。
めっきの作業をしているだけでもスキルの習得はある程度できるかも知れません。
しかし、本当の意味で実力をつけていくためにはめっきの一部を知るだけでは不足します。
めっきについての全体を知り、そこから自分が実施している作業の意味を理解することが重要です。
今している作業は何が重要であるのかを今以上に理解することも可能です。
全体を知ることでこの先にどのような工程があり、その工程を考えるとどのような作業をしておくのが望ましいのかも今以上にわかります。
そこから技術の向上がスタートするのです。
めっき製造において不良が多く出てしまったとしましょう。
自分の工程においていけないことを考えて調整していくのはもちろん大切です。
しかし、不良の種類によってはめっき工程だけでなく前処理の工程が原因で悪さをしている可能性もあります。
これは全体を理解していなければ解決できない問題になってしまいます。
「この問題はこの工程に影響していそうだ」という見当がつけられるか、つけられないかは「できる人」かどうかの分かれ道でもあります。
見当をつけるには経験も大切ですが、各工程にてどのような作業をどのような目的で実施されているのかを理解することも重要です。
この知識の有無によって仕事をしていく中で気付くことが出来る幅が変わるわけです。
気付く幅が変われば次に何をすれば良いのかを判断する速度も変わります。
俗にいう「仕事が速いね」になるわけです。
同じことをやっても仕事が速いということは言い方を変えると生産性が高い、効率が良いとなります。
生産性が高いことや効率が良いことは仕事の価値が高いことにつながります。
価値が高くなれば会社としては続けて欲しいと思うわけです。
そうなるとあなたは会社にとって特別な存在になります。
必要な人材であれば結果として給与も上がります。
ちょっとした基本的な知識を保有して、それを仕事で活かすことが出来れば、仕事において大きな差が生まれ認められる人になるわけです。
「工夫をして生産性を上げよう」という言葉を耳にしますが、この工夫の陰には一定の知識が必要になるわけですね。
自分自身の価値を上げるためにもちょっとした知識を得ておくことが大切です。
与えられた内容よりも自分で取りに行った内容のほうが定着する
この講座ではそのちょっとした知識が散りばめられています。
進めていく中で分からないことがあれば調べてみることも良いでしょう。
その調べるという行為そのものが知識につながります。
説明すると長くなるので割愛しますが、与えられた内容よりも自分で取りにいった内容の方が知識として定着しやすいものです。
この講座の内容はそれほど難しい内容にはなっていませんが、自分の仕事に照らし合わせてこれってどうなんだろう?という疑問については是非調べていただきたいと思います。
初めてめっきについて学ぶ人でも今までめっきについての仕事をしてきた人でも学習することによって得ることが出来る内容になっています。
人は何かのきっかけで爆発的な成長を見せます。
この講座がその成長の起爆剤になってくれると嬉しい限りです。
何よりもまずはやっていくことです。構えず気軽に学習を進めていただければと思います。
クロスラーニング搭載講座「製造のプロを目指す人のための めっき加工」
「製造のプロを目指すための人の めっき加工」の詳細につきましては、下記より講座詳細ページをご覧ください。
製造のプロを目指す人のための めっき加工の詳細はこちら
また、無料デモ体験も可能となっておりますので、こちらよりご連絡をお待ちしております。
執筆者紹介
片貝 竜也 株式会社ディベロップメント
半導体製造装置メーカーで製造に携わった後に営業として全国を担当。
研究所における新製品開発や工場での量産などに携わる。
その後人材派遣会社に転職し人材採用・教育・制度構築に従事。
株式会社ディベロップメント を設立し企業の人材の採用・教育・講演を中心に活動している。