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講座製作者の声:「高い技術=高い品質」とは限らない
~品質管理プログラム~

2019/05/14

 
クロスラーニングの講座制作者である株式会社ディベロップメント代表取締役の片貝竜也先生に、これまで制作していただいた製造・物流系の講座について、1講座ずつ製作時の思いや講座のご紹介していただきます。
 
本号では、「品質管理プログラム」についてご紹介していただきます。
 

 

ひとによって「品質」は違う

「品質が良い」「品質が悪い」という話をしたことがあると思います。
 
この品質という言葉は非常に不思議な言葉です。
 
同じ物であっても使う人によって品質が良く感じられたり、品質が悪く感じられたりします。
 
それが品質の面白いところです。
 
例えば皆さんが日頃使っている携帯電話です。
 
物凄く通信速度が早いけれども通話の音質がそれほど良くない電話があるとします。
 
通信を多くする人にとっては「品質が高い製品」と感じる人が多いことでしょう。
 
しかし、通話を中心にする人にとっては「それほど品質が高い製品ではない」と感じることになります。
 
同じものでも使う人によって品質が変わってきてしまうのです。

 

「品質」とは何か?

モノづくりの現場では品質の良いモノを作ろうと日々努力しています。
 
しかし、品質の基本を押さえておかなければ一生懸命作ったものであっても品質が悪いと言われてしまう危険性があるのです。
 
「作り手の考える高い品質=使い手の考える高い品質」ではないのが現実です。
 
この基本を理解していなければ悪い気分になってしまうことでしょう。

 

製造の職場で「品質」を目標の1つとしている職場は非常に多く存在します。
 
企業内のスローガンなどで品質を掲げているところも多く目にします。
 
そのような職場においても「品質とは何ですか?」という質問をしてみると返ってくる答えはバラバラです。
 
それは製造業において品質は極めて重要なものであると位置付けられているにも関わらず品質の本質を理解していない人が多く存在することを意味しています。
 

 

この講座では品質とは何か?の概念から品質を維持・向上させるための考え方や管理手法などを紹介している講座です。
 
品質を考えていくために必要な用語などを覚えるだけでも品質向上に役立つことでしょう。
 
自身が担当する職場において品質が悪いと言われているとすれば、品質改善活動をどのようにすべきかを考えるための参考にもなることでしょう。
 
そのような改善を実施する場合には様々なデータにも触れることでしょう。
 
そのデータをどのように考えたら良いのかも紹介しています。
 
品質は製造業において避けては通れない内容です。
 
品質が低い製品は市場から自然と淘汰されていきます。
 
製造業で品質を考えない企業はありません。
 

「高い技術=高い品質」とは限らない

以前面白い企業に出会ったことがあります。
 
その企業は品質の高いものを作っているから一度見に来て欲しいということで訪問しました。
 
そこで見たものは非常に面白いものであると感じました。
 
高い技術を用いて作られているものでしたが、品質としては「?」でした。
 
モノとしては良いが使用するお客様視点で考えた場合には決して良いモノであるとは言えませんでした。
 
作り手側は「最高の品質」と考えていますが、それは作り手側の一方的な視点であり、使い手とすれば決して求めていない内容であるということです。
 
品質においては作り手と使い手のギャップが発生する可能性があるわけです。「高い技術=高い品質」とは限りません。

 

どんな企業でも良いモノを世の中に出していきたいと思っています。
 
そのために様々な技術を磨いていきます。そのために様々な管理手法を採用しています。
 
実際に製造現場で働く人は品質の基本を押さえて品質が管理されている理由を理解して実行していくことが求められます。
 
それを実践できる人が活躍するために必要とされています。

 

そのため、この講座は初級から中級、上級と構成されています。
 
製造業に初めて就く人であれば品質の基本を、中級であればデータの考え方など、上級であれば品質を保つために必要なことや品質確保の最後の砦である検査方法などを理解していけるように構成されています。

 

何故日本製品は品質が高いのか

日本の製品は世界において品質が高いと言われています。
 
その品質はこれらの知識を実践しているからこその結果です。
 
先人たちが試行錯誤しながら生み出した日本の品質を学び、そこから更に高い品質を生み出すことが今後の日本の製造業発展につながります。
 
日本は工業国です。歴史的に見てもイギリスが最初の工業国となり、そこから西欧、アメリカ、ロシア、日本と工業国となりました。
 
その工業先進国である日本が他国に負けないためにも今まで知恵を絞って作り上げてきた品質についての知識を習得していき、そこから更に経験を積み、経験から生まれるアイデアの内容を試行錯誤しながら品質を新たな次元に向上させていくことが日本の、そして世界の役に立つ製品が生まれることにつながります。
 
皆さんの少しの成長が企業の発展、日本の発展、世界の発展への一歩です。そして、その一歩が皆さん自身の価値となり、なくてはならない人材になることでしょう。
 
その一歩を踏み出す講座として取り組みをしていただきたいと思っています。

 

現在の製造業では何も考えなくてもモノが製造出来る職場も存在します。
 
言われた通り実施していれば良い職場もあります。
 
しかし、それではモノづくり自体が面白くない単なる作業になってしまいます。
 
知識を持って、考えて単なる作業ではなく、意味のある、価値を生み出す仕事をすることで楽しく仕事をすることが出来ます。

 

せっかくする仕事であれば楽しく価値のある仕事をした方が皆さん自身も楽しい時間になります。
 
同じ時間を過ごすのであれば楽しい時間を過ごしていただきたいと思います。
 
この講座がそのきっかけになれば嬉しい限りです。

 

クロスラーニング搭載講座「品質管理プログラム」

「品質管理プログラム」の詳細につきましては、下記より講座詳細ページをご覧ください。
 
品質管理プログラムの詳細はこちら
 
また、無料デモ体験も可能となっておりますので、こちらよりご連絡をお待ちしております。
 

 

執筆者紹介

執筆者画像

片貝 竜也 株式会社ディベロップメント

半導体製造装置メーカーで製造に携わった後に営業として全国を担当。
研究所における新製品開発や工場での量産などに携わる。
その後人材派遣会社に転職し人材採用・教育・制度構築に従事。
株式会社ディベロップメント を設立し企業の人材の採用・教育・講演を中心に活動している。

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